新しい形の絵本

アメリカとヨーロッパとを見比べてみると、「学歴というのは、身分制度がなく、自由に職業選択が行なわれる社会において、職業の選択のために生まれてきたシステムである」ということがはっきりしてきます。 学歴社会は、身分制を打破して民主主義体制を敷いたことの落とし子であるにもかかわらず、しばしばマスコミの批判にさらされます。
マスコミは学歴社会を批判しても、そのあとにくるべき体制の見取り図までは持っていません。 単に、批判のための批判なのです。
日本の場合は、学歴と職業が密接に結びついているかどうかは分かりませんが、「どのような家庭からでも人材を発掘する」という機能を、学歴は果たしているのです。 学歴社会を壊すのは簡単です。

財産制社会か身分制社会にしてしまえば、それで終わりなのです。 実際、東京などの都市部においては、そうした流れが一部にできつつあると思います。
たとえば、都立高校などは、〃教育改革〃のおかげで、頭のよい生徒が集まりにくくなり、どこも生徒の学力が非常に下がってきています。 そのため、少しでもお金に余裕のある人は、「私立へ、私立へ」と流れていっています。
また、小学校でも、「公立では信用がおけない。 いじめなどの荒廃があるかもしれない」として、公立をきらい私立に行く流れがあります。
私立小学校に入れるのは、裕福な家庭の子供が多いのです。 以前に観たテレビ番組によると、私立小学校受験のために、ある家庭が一人の女の子にかけている教育費は、年間で四百万円だそうです。
特別な例だと思うかもしれませんが、実際、私立小学校の受験を考えている家庭では、少なくとも百万円を塾のために使い、そのほかにも、音楽や絵画、体操などの習い事や、そのための交通費などに出費するため、「年間の教育費は、平均でも二百万円は下らないのではないか」と一言われています。 そのため、ある雑誌には「年収が一千万を切る家庭は、正直に申し上げて、私立小学校の受験をやめておいたほうがよいでしょう」と書かれていました。
こうした負担は、子供が複数の場合には、もっと増えていく計算になります。 日本では、国立大学がまだ優勢であるため、学歴社会が存在しています。

都立吉同校が没落したように、国立大学も没落していったならば、学歴社会も崩れていくことでしょう。

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